代表的な開発言語について
システム開発の現場では、目的や用途によってさまざまなプログラミング言語が使い分けられています。ERP開発の基礎知識として、代表的な開発言語と各言語の概要を理解しておきましょう。
業務システムの開発言語
業務システムの開発言語は、「プログラム言語」と「スクリプト言語」に分けられます。C言語やJava、C++、C#、VB(Visual Basic)、VB.net、Delphi、Objective-C、COBOLはプログラム言語で、PHPやPerl、JavaScript、Python、Ruby、VBScript、VBA、シェルスクリプトはスクリプト言語です。汎用性が高く大規模開発に向いているのはプログラム言語ですが、エンジニアには高い技術が求められます。スクリプト言語は大規模開発に向いていないことから、低コストでの開発が可能となっています。なお、プログラム言語に分類されるC言語とJavaを、「手続き型言語」と「オブジェクト指向型言語」に分ける考え方もあります。
各プログラム言語の特徴
「C言語」は古くからあるプログラム言語です。用途の幅が広く習得しやすいものの、エンジニアによってスキルに差が出やすいところがあります。C言語と組み合わせて使用されることも多い「C++」は、C言語を拡張したオブジェクト指向型言語です。「Java」は、どんな実行環境でも動かすことができるオブジェクト指向型言語で、汎用性の高さと習得のしやすさで人気があります。C++にJavaのいいところを取り込み、C++の後継言語として使用されているのが「C#」です。「COBOL」は事務計算処理に適した言語として1959年に開発された言語で、銀行や政府機関などの基幹系システムに現在でも使用されています。C言語を拡張して作られた「Objective-C」は、主にiOS開発で使用されていたオブジェクト指向型言語です。現在では、Objective-CからApple社が開発した「Swift」へと切り替わっています。
各スクリプト言語の特徴
「PHP」は、動的なWebコンテンツに使用されるサーバーサイドスクリプト言語です。「Perl」は汎用型のスクリプト言語で、システム開発や動的WebコンテンツのCGI、テキスト処理などさまざまな用途で使用されます。JavaScriptは、動的Webコンテンツに使用されるクライアントサイドスクリプト言語です。機械学習などに使用されている「Python」は、プログラミング初心者にも人気がある汎用型のスクリプト言語です。さまざまな言語のいいところをバランスよく取り入れている「Ruby」は、日本人が開発したオブジェクト指向型のスクリプト言語です。