オープンソースERPについて
ERPには、無料で使用できるオープンソースERPがあります。フリーランスエンジニアとしてERPに関わる場合、オープンソースERPに触れる機会が増えることになるでしょう。今回ご紹介するオープンソースERPの中には、日本語化が進んでいるものや日本語コミュニティが盛んなものもあればそうでないものもあり、導入に適しているかどうかは慎重な判断が求められます。どちらにしても、ERPの基礎知識として多くのオープンソースを知っておくことは重要です。
導入しやすいオープンソースERP
Apache財団が開発した「OFBiz(オフビズ)」は、開発言語がJavaなのでカスタマイズが可能です。「Compiere(コンピエール)」は、アメリカのCompiere社が開発したオープンソースERPです。無料版と有料版の2種類があり、有料版では日本法人のサポートを受けることができます。「ERPNext(イーアールピーネクスト)」は、データベースにMySQL、開発にPythonを使用しているオープンソースERPです。有料化されたサービスもありますが、オープンソースERPとして機能制限なしで導入できます。「Odoo(オドゥー)」は、日本国内で多く使用されています。機能性が高く日本語のコミュニティも活発なので、導入しやすいオープンソースERPです。iDempiere(アイデンピエール)は、ADempiereの後継となっているオープンソースERPです。日本語コミュニティがかなり活発で、JPiereというプラグインは日本企業の業務形態に合うシステム作りに適しています。
導入には慎重な判断が必要
「ADempiere(エイデンピエール)」は、2006年にCompiereの開発コミュニティがリリースしたオープンソースERPです。リリース当時はかなりの注目を集めましたが、現在では多くのユーザーがiDempiereに移行しています。「Openbravo(オープンブラボ)」は、日本語コミュニティが衰退しつつあるため、導入は可能ですが難しく感じられるかもしれません。「Opentaps(オープンタップス)」は、OFBizをベースに開発されたオープンソースERPです。日本語のコミュニティはそれほど活発ではなく日本語化もされていないことから、効果的に導入できるかどうかよく検討する必要があります。「xTuple(エックスタップル)」は、かつてBossie Awardsを受賞したこともあるオープンソースERPです。世界的には注目を集めましたが日本語化はされておらず、日本企業のERPにはあまり適していない場合もあります。